「生きづらさを抱えたあなたへ」

こんにちは♪「道」前川うづきです。みなさん、いかがお過ごしですか?

さて今日は「アダルトチルドレン 生きづらさを抱えたあなたへ」(秋月菜央著)から、あるアダルトチルドレンの女性の一例をピックアップします。

夫の浮気で苦しんでいた葉子さんは、結婚してから9年目に、とうとう夫と離婚しました。そして当時3歳の義彦さんと7歳の美和さんを、女手一つで育てることになりました。

幸いなことに、子供たちは健康にすくすく育ち、特に美和さんは家事も手伝ってくれて、いわゆる「いい子」に育ちました。葉子さんが現実の不安から逃れるために、夜中にひとりで酒を飲んでいると、美和さんが起きてきて、葉子さんを励ましてくれたこともありました。

高校卒業後、美和さんはある大企業に入社が決まり、葉子さんは娘を誇りに思いました。しかし、ここに来て美和さんは意外なことを言い出します。本当は、ツアー旅行の添乗員になりたいのだ、と。そのために、高校時代からアルバイトをしてお金をコツコツ貯めてきた。添乗員資格を取るための専門学校に通いたいと言い始めたのです。

葉子さんは驚き、猛反対しました。娘が添乗員になるなんて、とんでもない。「事故に遭うかもしれないし、第一、あなたがいなくなったらわたしはどうなるの?」葉子さんは涙目で訴えました。

親の言うことを聞き、一度は諦めた美和さん。しかし一年後、今度はもっとお金が貯まった通帳を見せて、意志の強さを訴えました。

そして、やはり猛反対する葉子さん。そんな危険な職業には就かせられない。そうだ、お金がなければいいのだわ。なんと葉子さんは、美和さんの留守中に通帳を取り出し、貯金をそっくり引き出してしまいました。

その事実を知った美和さん。すったもんだ喧嘩した後、葉子さんはお金を美和さんの口座に戻しました。しかし、もう前のように美和さんが家事や話ををしてくれることはなくなりました。

半年経ったある日、みんなで食事をしながらテレビを見ていると、海外旅行の映像が流れました。葉子さんは言いました、「旅行はやっぱりお客様として行くのがいいのよ。ね、そのほうが気楽でいいじゃない」

その瞬間、葉子さんの顔に熱い味噌汁が降りかかりました。続いて野菜、皿、醤油、箸……。美和さんは鬼の形相で大声をあげました。「ふざんけんなババア、死ねっ!」そして美和さんは葉子さんを殴りました。

それ以降、美和さんはよく怒り、暴力を振るうようになりました。会社も辞めました。昼間からビールを飲むようになりました。玄関先で棒を持ったまま、葉子さんの帰宅を待っていたりもしました。

葉子さんには分かりませんでした、「あんなにいい子だったのに、なぜ突然……?」しかしそれは、次第に明らかになっていきました。要するに、長年の親への怒りが爆発したのです。

「かわいそうだと思って優しくすりゃあ、つけあがりやがって。なんでも思い通りになると思ったら大間違いなんだよ!」「悪いのは全部人のせい。自分は全然反省しない。だから男に捨てられるんだよ!」「いい年こいてブリブリすんな、人の人生の寄生虫だよあんたは」

美和さんはそのうち自傷行為も始めました。葉子さんが止めるよう言っても、止めずに冷たく笑うだけ。こういう日々が約8ヶ月続きました。そしてそれから、心身共に健康になり再び働き出すまでには、1年を要しました。

葉子さんは家庭内暴力で、多くのことを学んだといいます。娘に頼り過ぎていた。娘と自分を一体として考えていた。娘の人生は自分のためにあると思い込んでいた……。

ーーーーー

いかがでしょう? みなさんのお父さん、お母さんにも当てはまるところがあるかもしれませんね。

つい先日も、「元いい子」がカウンセリングルームを訪れました。彼女もやはり、家庭内で暴れていた過去がありました。

そういう時こそどうぞカウンセリングを利用して、こころの解放に努めて下さい。

あなたのお母さんは教育を間違ったかもしれない。けれど、そのお母さんもまた、あなたと同じように育てられました。この世代間の連鎖を、今、あなたが止めるんです! あなたには、大きな大きな役割があるのです。

どうぞもうお母さんを責めるのは止めて、当ルームにお越し下さいませ。

わたしはあなたのお越しを、真剣に待っております。一緒にあなたの人生を取り戻しましょう!