ヒプノセラピーでこころ整えた知人の話。

こんにちは♪傾聴カウンセリング&ヒプノセラピー「道」前川です。みなさん、いかがお過ごしですか?

さて今日も雑談です。知人のセラピストのお話です。仮にAさんとします。

Aさんは、小学校の頃から成績優秀。学校で90点以下を取ったことがなく、スポーツもよくでき、生徒会長をしていた時期もありました。美人でスタイルも良く、みんなの憧れの存在。大学の頃には語学留学もして、英語もぺらぺら。

自分でも、自分のことが誇らしかったと仰いました。

そんなAさん。当然のようにお金持ちと結婚し、お子さんが出来たのですが、そこからAさんの試練が始まりました。

お子さんが、なかなか言葉を発しない、何を問いかけても、どうも反応がうっすら……。お子さんを病院で診てもらったところ、自閉症と診断されました。

これまで挫折を経験したことのないAさん、子育てに大変苦しみました。「なんで言うことが伝わんないのよっ!」「どうしてこんな簡単なことが出来ないのっ!」と、お子さんにすごく当たっていたそうです。

そんな中、Aさんは自身が小学校1年生の頃のことを思い出しました。Aさんは元々頭が良かったようですが、一方で、テストで90点以下を採ると、お父さんやお母さんにこっぴどく叱られ、時には平手が飛んできたというのですね。

「だから頑張ったんだよな……」そのことを思い出したら、急にご両親に怒りが込み上げてきたといいます。「わたしはこれまで、素の自分を認めてもらったことがない! パパもママも、わたしのどこを見ていたのよ!」激しい怒りに襲われました。

まさに、潜在意識の中に潜んでいた怒りがこころの表層に顔を出した瞬間ですね。

Aさんは考えました。「そうだ、これは過去の怒りを、あの子にぶつけているだけだわ。そのまんまのわたしを認めてくれたことのない両親への怒りよ。でも今さら、歳をとったパパとママに「そのまんまのわたしを愛してよ!」とは言えないわ、かわいそうだもの。でもこのままだと、あの子に当たりまくっちゃいそうだし、どうすれば……」

考え抜いたAさんはどうしたか。そうです、なんとヒプノセラピーを受けたんですね。で、セラピストの誘導のもと、潜在意識の中でくすぶっていた怒りを、数回にわけて全て出し尽くしました。

するとお子さんに対して、感謝の気持ちが湧いてきたそうです。「この子はわたしに、本当の意味での強さや優しさを教えてくれている。わたしがあの子のそのまんまを認めてあげないでどうするの……」そう思ったら、根気強い母になれたといいます。でもしんどくないんですって。何回も言うことが一つのコミュニケーション、楽しいんですって。

わたしはこの話を聞いて、びっくりもしましたし、感動もしました。「90点以下を採ったら平手が飛んできたという事実を、忘れてたんだ! というか、素の自分を認めてもらえないという事実と向き合うのがあまりにも怖すぎて、潜在意識下に閉じ込めるしかなかったんだ!」と思いましたし、ヒプノセラピーの素晴らしさにただただ目頭が熱くなりました。

人のこころというものは、本当に奥が深いですね。

では、また♪