脅迫症の方に協力的なご家族のあなた、間違ってますヨ
こんにちは♪傾聴カウンセリング&ヒプノセラピー「道」前川うづきです。
さて本日は、異常なまでに手洗いをしたりアルコール消毒をする、鍵をかけたか何十回も確認をする等の脅迫症の方と一緒に住んでいるご家族へ、簡単にお伝えします。
一言で言って、協力してはいけません。
よく、確認グセがある脅迫症の方がおられます。例えば、お金を触った後にアルコール消毒をして、「手、綺麗になったかな? もう消毒しなくていい?」とか、家族を毎日お風呂に付き合わせて、身体を洗った後に、「もう綺麗になったかな?」って何回も聞いたりとか。
この時、優しいご家族はついつい「大丈夫よ、そんなに心配しなくても。だいじょーぶ」と言ってしまいがちなのですが、これが実は、症状に拍車をかけているのです。これを「イネイブラー」と言います。苦しんでいるご本人を安心させるつもりが、真逆なことをしているのです。
要するに、共依存関係を作ってしまっているということです。ご本人の依存に対し、家族もまた依存させているのです。これではいつまで経っても治りません。(多くはお母さんと子供です)
だから簡単に言うと、真逆のことをすればいいのです。
「手、綺麗になったかな?」と聞かれたら、「さあねえ、ばい菌の一個や二個はくっついたままかもね?」とか、「知らなーい」とかですね、これ言うとみなさん驚かれますが、本当です。とにかく共依存関係を作らないようにして下さい。
それから、脅迫症の方で、元々自分で物事を決められない方がいらっしゃいます。なんでも「これでいいのかな? どう思う?」って聞いてくるタイプです。そしたら、「あなたはどう思うの?」って返してあげて下さい。
そして、ここからが重要なのですが、ご本人と意見が違う時って当然ありますよね? その時は、まず相手の考えを尊重してあげて下さい。具体的には「ああ、あなたはそう思うんだね」と言ってあげて下さい。
こう言われると、ご本人は「ありのまんまの自分を受け入れてもらえた」と感じます。そして、徐々に自分を表現するようになっていきます。
その後に、どうしても自分の意見を言いたいなら言ってもいいのですが、ソフトに言いましょう。「意見の違いはあってもいいんだよね」という心持ちで言ってあげて下さいね?
その子には、その子が自分で学ぶ人生の歩みがあるのです。お母さんには、お母さんが学ぶ人生の歩みがあるのです。そこを一緒くたにした結果が、脅迫症という症状に現れて出ているのです。
「あの子のために」という、良く言えば献身的なお母さんが一番危ない。子供のアイデンティティー(主体性)を築き上げられませんから。これは、本人にとって大変に苦しいものです。
その「あの子のために」は我が子を意のままに操ろうというコントロールですからね。そうされると子供は、無意識にお母さんが喜ぶほうを選択するようになります。しかし、本当の自分の考えとは違っている。その積み重ねが症状になって現れるのです。お子さんが問題を抱えているように見えて、実はお母さんの方が問題を抱えているのです。
よく「なんだってこの子だけメンタルが弱くって」とお嘆きのお母さんがいらっしゃいますが、お母さん、はっきり言って、あなたが大方その症状を作り上げたのですよ。(もちろんお子さんの基質も関係します)
そして、一言で脅迫症と言っても、人はひとりひとり違いますので、対応の仕方もそれぞれに変わってきます。そこはカウンセラーにお聞き下さいませ。
以上です。
ほうじ茶か緑茶をご用意して、お待ちしております。