褒められたかっただけなのに……

こんにちは♪傾聴カウンセリング&ヒプノセラピー「道」前川うづきです。

ある所に、学校のお勉強がちょっとだけ苦手な女の子がいました。テストの点数が低くて、いつもママにこっぴどく怒られます。

ママがあんまり激しく怒るので、パパに助けを求めようとしましたが、いかんせんパパは仕事が忙しく、あんまり家にいません。

女の子は一生懸命考えました、「どうすればママはあんなに怒らなくなるだろう」と。

「そうか、ちょっとしんどいけれど、苦手な勉強をうんとうんと頑張って、テストで良い成績を取ればいいんだ」。

女の子はそう思って、あんまりやりたくない勉強を頑張りました。本当はお友達と遊んだり、好きなお絵描きをして遊びたいけれど、ママに褒められたいし、もっともっと愛されたいし、怒られたくない、その一心で。

ある日、努力の甲斐があって、女の子はテストで100点を取りました。当然ママは大喜びで、女の子を褒めました。

「やった、やっとママが笑顔で褒めてくれた。とっても嬉しい。これからも褒められるために、勉強を頑張ろう」。

もともと苦手なお勉強です。やりたくなんかないし、何度読んでも理解できないところもあるし、ずっと机に向かっていると気分が沈んできます。けれどもママに褒められたい。その一心で、女の子は勉強を頑張りました。

その甲斐あって、高校まで成績は常にトップクラス。大学進学を望みましたが、家の都合で就職することになりました。それでも彼女は満足でした、お母さんが喜んでくれるならば、それでいい……。

納得したはずの就職でしたが、その頃から彼女のこころに異変が生じ始めます。

難しい仕事、厳しい先輩。なんとか先輩に褒められようと頑張るのですが、どうにもこうにも仕事が理解できない、分からない。このままでは、大目玉を喰らってしまう……。

なんとか出来た仕事は、何度も何度も何度も何度も確認しないと気が済まなくなりました。一つでも間違っていた箇所を見つけると、全てをやり直さないといけないような気がして、そうしました。

これではいつまで経っても仕事が終わりません。先輩にはこっぴどく怒られ、ついに彼女は退職へと追い込まれてしまいました……。

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さあ、あなたはこの文章を読んで、どう思いましたか?

(ちなみにこれはわたしの創作であり、実在の人物のことを書いているわけではありません)

「まるで自分のことのようです!」という方のご予約を、こころよりお待ちしております。